【出来るかな?】ベンチグラインダをディスクサンダー化【自作】
こんにちは。おみけんです。
年末に、作業小屋の改造や整理を進めていたら、小屋の隅っこのほうから、買ったはいいもののほとんど活躍していないベンチグラインダが出てきました。
何気なく眺めていたのですが、ふと思いつきました。
「これ、ディスクサンダーに出来ないかなぁ...。」
ディスクサンダーとは、大きな円板にサンドペーパーが貼ってあって、木材を当てるとあっという間に削ってしまうというモンスターマシン(言い過ぎ)。
Youtubeとかでも良く見かけるのですが、あると便利そうですよね。
なかなかサンディングしにくい木口とか、微妙な研磨とか。
ベンチグラインダをディスクサンダーに改造する動画や記事もちらほらあります。
では、やってみましょうか!
メーキング動画はこちら
ベンチグラインダをディスサンダー化(Converted to Disc Sander)
※高速に回転する機械の改造です。この記事や動画を参考に作成されて、万が一事故が発生しても自己責任になることをご承知おきください。
まずは分解
まずはベンチグラインダを分解していきます。
特に難しいところは無くて、カバーの外側のビスを3か所外すと、砥石が見えてくるので、真ん中のナットを緩めると簡単に砥石が外れます。
砥石を外すとスペーサー?があるのでこれも外すと内側のカバーを本体に固定しているビスが出てきます。こちらも3か所ビスで留めてあるだけです。
最終的には反対側の砥石も外してしまいました。
ディスク部分を作る
ディスク部分は直径25㎝の円板にしました。出来るだけ大きな円板の方が、いろいろな使い方に対応できると思いますが、円板が大きくなればなるほど遠心力も増して、素人改造では扱いが危険が伴う予感がします。
使用するサンドペーパーも、普通に売られているペーパーは大判でも幅が23㎝。
いろいろと探してようやくオフ・コーポレイションで30㎝のサンディングディスクを見つけたので、こちらを注文。こちらのペーパーは面ファスナーで取付できるマジック式です。
後でプロクソン用のディスクサンダー用ペーパーをAmazonで見つけました。
こちら↓は25㎝。
【Amazon】プロクソン(PROXXON) ディスクサンダー DS250専用交換用ディスクペーパー 【80番 3枚】 No.24970
裏面がどうなっているかわかりません(シールかな?)が、またいつか試してみたいと思います。
円板の切り出し
円板はテーブルソーと治具を使って切り出します。このサークルカット治具はアクリル板の端に木材を取り付けただけの簡単なものですが、クロスカットスレッドに固定してカットすると丸い板を作ることが出来ます。使い方は動画を見てもらえれば一目瞭然ですね。(1:00頃~)
ディスク部分はMDF板で作ります。構成は上の図のような感じです。小さい丸い板(12㎜厚)が二枚。こちらはスペーサーですね。この部分を軸に通してボルトでがっちりと挟んで固定します。
12㎜厚の大きい板はこのスペーサーとくっつきます。ボンドとビスの併用。
スペーサーを抑える為の大きなワッシャーのような金具が入るので、大きめの穴を開けておきます。
最後にペーパーを取り付ける6mm厚のMDF板。こちらは12㎜厚の板にビスで取り付けます。
円板作成のポイント
ポイントという程でもないのですが...。出来るだけ中心を合わせた状態でビス穴などの加工をした方が良いですね。軸がずれると偏心してしまって振動がすごいです。(と言っても、気を付けて加工しても偏心するのですが...)
動画でも張ったり外したりと何度も繰り返していますが、こういう理由です。
最初の難関は、ベンチグラインダの軸を通す穴を開けること。
わかりにくいですが13mmの鉄工用ドリルビットです。手持ちのビットが10mmまでしかなく、いろんなホームセンターを梯子して、ようやく13mmのビットがセットになったものを見つけました(13mmだけが欲しかったのですが)。
ここに半日を要してしまいました...。
大きい円板も取り付けて、ディスク部分は完成。
写真では実際に円板を回転させながらサンダー用の60番のペーパーで丸くなるように削っているところです。
この時、円板のサイズは26cmくらい。25㎝を狙っていたので、全体をもっと削らないといけません。動画には撮っていませんでしたが、木工旋盤の要領でノミをバイト代わりに使って削りました。木工旋盤はやったことなかったので、やり方があっているかどうかわかりませんでしたが、何とか削ることが出来ました。
いつかは木工旋盤もやってみたいですね。
土台を作成
ベンチグラインダを乗せる土台を作成していきます。円盤が地面から浮くように5㎝程かさ上げします。両サイドと中心に板を入れてあります。
本体と土台(針葉樹合板の台)の間にはゴム足を挟んでみました。この時点で動作させると盛大に振動することがわかっていたので、ゴムでなんとか振動が吸収できないかな?ということで。
結果は全く吸収できませんでした。(´;ω;`)ウゥゥ
ある程度は緩和できたと思うのですが、全然たりません。参った。
バランス調整が大事
で、ここからは試行錯誤。
反対側に付けていた砥石も外してみたり、ディスク自体全くない状態で本体に振動が無いか確認したり。何もつけてないと、そんなに振動しないんですよね。
っということはディスクが偏心していることで振動しているということです。
まず、固定した状態でディスクを回して偏心するような要素があれば削ってみることにしました。
大きな円板の外周はもちろん、スペーサーの小さい円板も出来るだけ軸を中心に、真円になるように削ってみました。あと、大きい円板中心に開けた穴もよく見ると少し偏心していた(中心がずれていた)ので、内側の穴も出来る限り削ってみました。
しかし、振動はなかなか収まらない。
いろいろやってみると、いつも同じ場所が下にくるのに気づきました。
なので、その反対側にワッシャーを重ねたものをタッピングビスで固定してバランスを調整したところ、驚くほど回転が安定。振動も問題ないレベルまで収まりました。(バランス調整前は、振動で作業台の上のものは落ちるは、ベンチグラインダ自体、勝手に走り出すわで大変でした)
バランス調整大事です(笑)。
集塵するための作りを検討
さて、ここまでで円板を削ってみたりしているのですが、気付けば辺り一面真っ白。粉塵となって降り積もっています。これは集塵をしっかりとしないと、使うたびに小屋の中を大掃除する必要がありそうです。
上の画像は集塵部分とテーブルの部分を図面化したものです。
この部分は取り外しできると便利かな?ということで、取り外し可能な構造にしてみました。
かまぼこ型のドーム?の部分はサークルカット治具を使って半分だけ丸くカット。この部分は6mmのMDFと12㎜の針葉樹合板を重ねた形になります。針葉樹合板は縁の部分にだけ利用して、ディスクと干渉しないようにしています。在庫の樹脂板を取り付けるのに少し厚みが欲しかったので、こういう構造にしました。
集塵カバー&テーブル部分はガバっと被せて、土台に取り付けたL字ステーにノブスター(ボルト)を使って固定する方法にしました。もちろカバー側に爪付きナットをしこんであります。
サンディングディスクを貼り付け
今回用意したサンディングディスクはマジックテープ式。ということで、面ファスナーのとげとげ面をディスクに貼り付けないといけません。
Amazonでこちら↓の商品を注文しました。
【Amazon】e.product 面ファスナー 両面テープ マジックテープ 超強力 手芸 防水 オスメス 粘着材料 業務用車 カー用品 家庭用工業用(白,幅10cm,長1m)
粘着テープ付きなので簡単に貼ることが出来ます。粘着力も超強力なので、おススメです。
ちょっともったいないですが、サンディングディスクも円板の大きさに合わせてカット。ばっちりくっついています。
これで、サンディングディスクが摩耗しても簡単に交換できますね!
完成!
テーブル部分も取り付けて、ディスクサンダー完成です!
性能は思った以上の切削力で大満足です。集塵も良さそう。
今回120番のサンディングディスクを用意しました。ネットやYoutubeなどを見ると、60番とか80番の番手が多かったので切削力に少し不安がありましたが、問題ありません。
サンディングディスクは簡単に交換できるので、また折をみて他の番手も用意してみたいと思います。
最後にもう一つ。
ディスクサンダーやベルトサンダーの紹介動画で良く出てくる寒天の棒みたいなこれ。
切削カスを綺麗に取り去ってくれる動画が気持ちいい。
ということで、サンディングディスク購入と同時に買ってみました。
使ってみるとサンディングディスクが綺麗に再生できます!
大きさからすると、そうとう長持ちしそうなので一緒に購入するのがおススメです。
思い付きで作り始めたディスクサンダーでしたが、思いのほか出来も性能も良くて満足です。これはこれから活躍が期待できます!
(木口の研磨とかこれで楽に、精度良くなると期待)